How To

【意外に知らない!? お屠蘇とおせち料理のマナー】
厄年の人は最後に飲み、最初は祝い肴。
お正月までに覚えたい8つの作法

文/ニクイねぇ!Press編集部 写真/黒部徹

2015.12.18

■“祝い箸”は洗って繰り返し使う

祝い箸にはもうひとつ、覚えておきたいことがあります。

「祝い箸は、普通の割り箸のような使い捨てではありません。一度使ったら、洗ってお正月の間、使い続けましょう。誰のものか分からなくなるので、箸袋に筆で名前を書いておくのも、ひとつのマナーです」

 

■お椀は“糸底”を持って自分に引きつける

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お正月の間に食べるものといえば、お雑煮ですよね。どんな具材を使うか、餅を何個入れるか、みなさんこだわりがあるかと思います。しかし、食べるときの“お椀の持ち方”にもお作法があること、知っていましたか?

「お椀は、“糸底”(底の輪状に突き出した部分)をしっかりと持ちましょう。日本料理は、“片手に持てる大きさの器”は手で持って食べるという作法があります。自分の胸元でお椀を持ち、汁がポタポタ垂れないようにして、さらに、箸で食材をひと口大に切って食べるのがマナーです」

 

正しいお椀の作法をマスターしよう!

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:お椀のふたを傾け、ふたについたしずくを切る。

 

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:左手で糸底を持ち、お椀を持つ。

 

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:お箸を右手で取り上げ、お椀の下の左手で支えて、持ち直す。

 

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:お箸で具材を食べる。具と汁は交互にいただく。お箸を下に置くときにはこの逆で。

 

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NGの例:糸底を持たずに、お椀の周囲を持つのはマナー違反です。他に、お椀を持たずに口を近づける“犬食い”や、落ちた料理を手で受ける“手皿”なども、もちろんNGです。

 

■おせちに使う器はなぜ赤い?

お屠蘇やおせち料理に関して、いかに無知だったかを痛感しまくりの記者。最後に、「おせち料理にまつわる器は、きれいな赤色で見栄えも華々しく、年の始めにふさわしいものですよね?」と尋ねたところ、逆に小川さんから「どうして赤色なのか、本当の理由を知っていますか?」と質問が…。

「おせち料理に使う器が赤いのは、“邪気を振り払う”意味が込められているからです。昔から、赤は“魔=悪いモノ”が嫌う色といわれていて、さまざまなところにこの色が使われていました。

たとえば“ダルマ”など、伝統的な子どものおもちゃには赤いものが多いですよね? 赤色には特別な力があるとされ、それにあやかろうとしたんですね。医療が未発達で、子どもが無事に成長するのが難しかった時代、赤に親の願いを込めていたのでしょう。

おせち料理には語呂合わせのような由来が多いのも、実際に“言葉には力がある”と思われていたからです。そんな昔の人々の願いや思いを思い返しながら、おせち料理のある団らんをぜひ楽しんでくださいね」

 

教えてくれた人

小川聖子さん

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小川聖子(おがわせいこ):神奈川県出身。女子栄養大学栄養学部卒業後、料理研究家としてテレビや雑誌で活動するかたわら、大学院博士課程で日本各地の農産物の成り立ちや在来作物(果物・野菜)の保存と加工法、食文化論を専門的に研究。近著に『塩分一日6gの健康献立』(女子栄養大学出版部)などがある。

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