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290台を集めた「換気扇マニア」かく語りき なぜ岐阜の中津川が換気扇の“総本山”なのか?

人生において、換気扇に対して特別に思いを馳せたこと、ありますか? 年末の大掃除のときなどに、「換気扇の掃除って面倒だなぁ」と思うくらいで、ふだん、その存在を意識することって、あまりないですよね。でも、今回お会いした村上淳一さんは違います。ひと言でいえば“換気扇に人生を捧げた男”。物心つく前の2歳ごろから、回っている換気扇のプロペラに興味を抱きはじめ、うっすらと記憶が残る4~5歳になると、お年玉で換気扇を買うようになっていたという31歳。換気扇が好きで好きでたまらない人なのです。換気扇マニア 村上淳一さん大阪生まれの31歳。5歳ごろから換気扇を「おもちゃ」として買い始めた、筋金入りの換気扇マニア。本格的にコレクションし始めたのは19歳ごろから。現在約290台の換気扇を所有。すべて未使用品のデットストック状態で購入するのがモットー。換気扇を購入するのは、主にオークションや廃業した電気屋さんなどから。現在、村上鍼灸院院長・堺市鍼灸マッサージ師会会長を務める。 http://www.eonet.ne.jp/~murahariq/index.html そんな村上さんが、今回、換気扇マニアの間で“総本山”として崇められている三菱電機の中津川製作所を訪れるということで、同行させてもらいお話を伺いました。なぜ、総本山と呼ばれるかなどについては後述しますが、そもそも、村上さんはなぜそこまで、換気扇に魅了されてしまったのでしょうか?「子どものころって、たとえば、プロペラの付いた飛行機やヘリコプター、船のスクリューなどのおもちゃに興味を持つと思うんですよね。私も同じように、それらのおもちゃを持っていたらしいのですが、最終的に一番興味を示したのが、換気扇だったみたいです。4歳のころ、母が入院する際に寂しくないようにと、父がホームセンターで買ってきたものをおもちゃとして与えられたのが、三菱換気扇との最初の出会いです」オレンジ色の羽根の換気扇が、4歳のころ父親に与えられたもの。子どものころは羽根を付け替えるなどして遊ぶのが定番だったという村上さん。換気扇を分解することで、各製品のパーツそれぞれが最適化された設計になっていることなどを肌で感じて、自然と学んだという「なぜそんな当たり前のことを聞くの?」という感じで、幼少期のエピソードをサラッと語ってくれた村上さん。でもそれって、全然、当たり前のことではありませんから! 百歩譲って、同じくプロペラに興味を持ったとしても、もっと身近な家電として扇風機があったはず。なぜ興味の対象が扇風機ではなく、換気扇だったのでしょう?「だって、扇風機は夏しか会えないんですよ。換気扇は春夏秋冬、いつでも会えるじゃないですか。会えないときがあるのは寂しいですからね」なるほど……。ところで、そもそもなぜ岐阜県の中津川市が“換気扇の総本山”と呼ばれているのでしょうか? よほどのことがなければ、総本山なんて呼ばれないと思うのですが。 マニアが「三菱電機を知ることで換気扇を知ることができる」と断言するワケ ここが“換気扇の“総本山”、岐阜県中津川市にある三菱電機 中津川製作所「長きにわたって、多くの種類の換気扇を開発しているメーカーといえば三菱電機であり、その開発や製造を担っているのが、ここ中津川製作所だからです。換気扇マニアにとっては常識で、あこがれの地なんです!」さらっと“常識です”といわれても、なかなかついて来られない方のために説明すると、実は日本には、村上さんが知る限り、換気扇マニアは自称を含め、20名程度の方がいらっしゃるそうです。そのなかに“古参”と呼ばれる方々がいて、村上さんはそのお一人なのだとか。換気扇マニアの方々にとって、三菱電機の換気扇は知識のベースであり、「三菱電機を知ることで、換気扇を知ることができる」といわしめるほど、みなさん大好きだというのです。「他メーカーよりも多くのモデルをそろえているのはもちろん、個人的に見ても、三菱電機の換気扇が持つ個性の強さや、印象に残るデザインが多いところが好きなんです。特に、流線形や円を描くようなデザインは芸術的。吸込グリルの“工業製品美”的なものは、他社の換気扇とは一線を画しているんですよね」 1960〜70年代、換気扇の世界を変えた名機はこれだ! そんな村上さんと三菱電機 中津川製作所を“お参り”した後、290台のコレクションのなかから厳選して持参いただいた村上さんお気に入りの換気扇を拝見しつつ、換気扇についていろいろと教えてもらいました。ドーン! 村上さんお気に入りの換気扇たち。290台のコレクションのうちの、ほんの一部ですまずは換気扇の歴史を知るうえで、村上さんが生まれた昭和60年、西暦に直すと1985年がどんな年だったかを知っておく必要があります。この年は、「換気扇にとって節目となる1年だった」と村上さんは振り返ります。「私が生まれた1985年頃から、換気扇界に大変革が起きました。大風量と低騒音を両立した三菱電機の“エクストラファン”が大々的に登場したのがこの85年で、羽根の色がブルーなどのカラフルだった時代から、白に変わったのも85年。以降、換気扇自体が主張しない方向へとだんだんシフトしていき、“顔”が同じような姿になっていきました」村上さんは、自宅と実家に290台の換気扇をコレクションしており、営んでいる鍼灸院では常に3台の三菱換気扇が稼働しているとのこと。その3台を、まるで絵画を架け替えるかのように、気分や季節によって架け替えているといいます。「換気扇は“時代の空気”を反映します。たとえば、1960年代から70年代は、換気扇というのはとても目立つ存在でした。羽根自体の色も奇抜なオレンジやブルー、グリーンなどがよく使われていました。当時のインテリアは、今よりずっとゴテゴテしていて、ほかの家電などもカラフルでしたからね」ひと口に換気扇といっても表情はさまざま。この3台の換気扇はすべて、85年以前の三菱電機製たしかに1960〜70年代は、炊飯器や電気ポットなどに花柄がふんだんに使われていたり、電子レンジや冷蔵庫の本体色にグリーンが使われるなど、家電のカラーやデザインの主張が驚くほど強い時代でした。そのころの換気扇のなかでも、村上さんがエポックメーキングな製品として挙げてくれたのが、1968年製の「E-20RT」と1979年製の「E-20LF」です。1968年製 三菱電機「E-20RT」NEWコンパック・ステンレスエース「『E-20RT』は、“ステンレスエース”というネーミングのとおり、ステンレス製の表面パネルが特徴で、当時の台所用高級タイプの位置付けです。そして美しい3枚の羽根!」1979年製 三菱電機 E-20LF「『E-20LF』は、今も定番として売られている“フィルターコンパック”の、まさにご先祖に当たる初代モデルです。羽根は5枚羽根。音は今の換気扇と比べると、かなりうるさいですよ~(笑)」“フィルターコンパック”は、いまの三菱電機の換気扇の中では定番中の定番ライン。フィルターカバーをプロペラの前面にかぶせることで、内部の羽根や本体の汚れを抑えるモデルとして知られています。初代機の発売から35年以上経った今でも、モデルチェンジを繰り返しながら、標準換気扇のロングセラーモデルとして販売され続けています。 初代に比べると超便利に進化! 掃除をラクにする“フィルターコンパック” 初代の“フィルターコンパック”換気扇が出てきたということで、せっかくなので最新の“フィルターコンパック”換気扇「EX-20LF6」と比較してもらいました。最新の三菱電機 標準換気扇「EX-20LF6」「風切り音の大きさが全然違いますよね。初代『E-20LF』の音は、“ブーーーン”と重たい感じの大音量。振動も凄いです。それと比べると、最新の『EX-20LF6』は、“フーーン”をさらに静かにした感じの微音しかしません」各製品を動かしながら実際に稼働音を聞かせてくれる村上さん。文字どおり、初代モデルからは“ブーーーン”という大音量と振動が耳に届き、最新モデルでは“フーーン”という微音しか聞こえません。「さらに、“フィルターコンパック”の特徴であるフィルター交換のしやすさという点では、圧倒的な進化が見られます。初代の“フィルターコンパック”は、前面カバーが本体にネジ止めされています。それを外したとても、当時のグラスファイバー製フィルターを外すために、今度は内側の金枠を外す必要が。それを外してようやく、このフィルター部分だけを取り外せるのです。お手入れをするたびに、毎回、同様のことやらなきゃいけないって考えると、本当に面倒くさい構造でしたよね」初代はネジ止めされているカバーを外し、金枠を外してフィルターを外し……。確かに面倒です「それに比べると、最新の“フィルターコンパック”はカンタンに外せて、しかも、フィルターの枠ごと交換して捨ててしまえるので、初代機の様な面倒な作業が必要ありません。新しい交換用フィルターを再び装着するだけでいいのです。オイルトレーなども同じような考え方で作られています。初代モデルはオイルトレーをいちいち水洗いして掃除させていたのですが、最新モデルでは透明のトレー部分を外してそのまま捨て、新しい交換用トレーをはめ込むだけで済むんです」簡単に外せるうえにフィルターを枠ごと交換できる、最新の“フィルターコンパック”換気扇「EX-20LF6」。初代と比べると交換時の手間は圧倒的にラク! 優秀な店頭販売員みたいな村上さんの説明も熱を帯びてきました「続いて、羽根の取り外しやすさも向上しています。初代モデルは在来の羽根止めスピンナーを回しながら、モーターのシャフト(軸)から外すのに対して、最新モデルではスピンナレスのワンタッチ着脱プロペラになっていますから、あっという間に取り外せます。これなら掃除などもラクですよね」最新換気扇「EX-20LF6」は羽根を一発で着脱できる! そして、村上さんの話は構造の方へとシフト。それぞれの換気扇を横から見せてくれます。「ほら、この奥行きをみてください。初代と比較して、圧倒的に薄くなっていますよね。性能が向上しつつ、サイズも小さくなった最新モーターが薄型化に貢献しているんです。また、同じ5枚羽根でも、外部までの距離が短くなっている分、排出効率が圧倒的に良くなっているんですよ」薄くなりサイズも小型化。でも効率は大幅アップしています羽根の話題が出たところで、今度はおもむろに2枚のプロペラを持っての説明が始まります。1枚は最新の標準換気扇に搭載されている“エクストラウイングレットファン”、そしてもう1枚は、それ以前の4枚羽根で“エクストラファン”と呼ばれる羽根。「“エクストラウイングレットファン”は、最新の換気扇や扇風機などに使われている羽根で、航空機の翼などで採用されるウィングレット形状をしています。特徴としては、回転時に外周端部に生じる風の翼端渦(カルマン渦)の変動を抑え、運転音を低減させています。これまでの“エクストラファン”をより進化させた羽根というわけですね」村上さんがふだん自身の鍼灸院で愛用している換気扇、最新機「EX-20LH6」の“エクストラウイングレットファン”(左)と、4枚羽根“エクストラファン”(右)「実際に鍼灸院で使っている2台分の羽根を持参しました。この汚れは、お灸の煙によってついたものです(笑)。この2枚の羽根のうち、純粋にホコリがない状態で動かすと、風切り音が静かなのは当然、5枚羽根の“エクストラウイングレットファン”になります。でも、このようにホコリが付着した状態で動かすとどうでしょう? 今度は4枚羽根の“エクストラファン”のほうが、音はそこまで気になりません。むしろ、5枚羽根の“エクストラウイングレットファン”のほうは、汚れると“ブーン”という音が発生し、うるさく感じます」“エクストラウイングレットファン”のメカニズム(クリックで拡大)ここからはあくまで、村上さんの推察ですが、「ふだん静かな“エクストラウイングレットファン”は、汚れが付いたことを早くユーザーに知らせ、少しでもこまめにお手入れしてもらうことで風量を落とさず、常にエネルギー効率のいい状態で使ってもらおうと、メーカー側が配慮しているある種の仕掛けなのでは?(笑)」とのこと。もうこのレベルの話になると、おそらく村上さんくらいのマニアでないとわからないレベルです。 羽根の回る方向や引きひもの位置は、メーカーによって実は異なる ちなみに村上さんは、世界でも珍しい、換気扇の音だけでそのメーカーや製品名をいい当てられる男としても知られています。「換気扇の音を聞き分けるポイントは、ひとつめは羽根の風切り音、ふたつめは裏側のシャッターの開閉音、3つめは引きひもを引いた際の音や動き出すタイミングにあります」この話を聞いたところで、さすがに普通の人がいきなり換気扇の音を聞き分けられるようになるわけはありませんが……。でも、メーカーごとにそうした違いがあるというのは、換気扇マニアの村上さんだからこそ知り得る情報。しかも、そうした違いは、音だけでないといいます。「たとえば、作動させるための引きひもの位置は、三菱電機の換気扇と他社のものとでは違います。左右のうち、三菱電機はすべてにおいて左に付いています。羽根の回る方向も、メーカーによって時計回りと反時計回りとがありまして、三菱電機製は時計回りと決まっています」確かに、三菱電機の換気扇は引きひもがすべて左側にある!「さらに、裏側を見てください! これも三菱電機ならではの特徴で、今回撮影で用意した20cm羽根の機種は3枚シャッターで統一されています。昔の機種は排気シャッターがアルマイト仕上げですごく美しく……(以下、あまりにもディープな話なので割愛)」そもそも換気扇の裏側、普通の人は見ませんよね……。確かに三菱電機製の20cm羽根の機種は、すべて排気シャッターが3枚です マニア視点で見た三菱電機の換気扇のスゴさは「真面目さと信頼性」 さすがに、換気扇「マニア」と呼ばれるだけのことはあります。怒涛の換気扇トークが繰り広げられ、終わりが見える気配がありません。というわけで、強引ではありますが、最後に三菱電機の換気扇はドコがすごいのかを、マニア視点で教えてもらって話を締めましょう。「これは個人的な印象なのですが、三菱電機の換気扇は他メーカーのものと比べて、丈夫過ぎるくらい頑丈に作られています。極端なことをいえば、10年間くらい掃除しなくても、正常に動き続けるというくらいに。三菱電機って非常に真面目なモノ作りをするメーカーですから、換気扇にはそういった社風や製作者の心意気が特に色濃く出ているんだと思います。天井埋込み型換気扇の最新モデルの一部には、羽根に“ハイブリットナノコーティング・プラス”が施されていて、汚れがとにかく付着しづらい仕様になっているのも、心意気の塊。換気扇というものはなにげない存在ですが、正常に動かなくなると非常に困る存在。たとえば、ひもが切れてしまったら困るし、動かなくなったら本当に困ります。なので、少しでも壊れにくく、いいものを作るという三菱電機の製品は、換気扇マニアにとって十分に信頼できるものなのです」 [glink url="http://www.mitsubishielectric.co.jp/ldg/ja/products/air/lineup/ventilationfan/index.html"]  取材・文/滝田勝紀『All About』の家電ガイド。フリーランスの編集者。モノ情報誌で家電製品の担当を10年以上務める。とくにロボット系家電やIoT家電に精通。毎年9月にドイツで開催される世界一の家電見本市「IFA 2015」ほか、海外の家電イベント/家電メーカーの取材経験も豊富。 

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ニクイねぇ!最前線

どれも似たようなもの…じゃない! 「換気扇」の進化が地味にスゴかった

どこの家庭にも複数あるのに、ふだんあまり気にしていない家電といえば“換気扇”ではないでしょうか。換気扇は、主にキッチン、浴室、トイレに設置してあり、室内の空気と屋外の空気を入れ換える大事な役割を果たしています。2003年の建築基準法の改正(施行)で、シックハウス対策として、24時間換気が可能な換気設備の義務化により、換気扇はいまやなくてはならない家電となっています。そこで今回は“地味だけど実はスゴイ”換気扇にフォーカスしました。数多くのラインナップを誇り、一部では“換気扇の総本山”とも呼ばれている三菱電機では、ありとあらゆる換気扇を取り扱っているとのこと。そこで、岐阜県にある三菱電機の中津川製作所にお邪魔し、ふだんは一般公開していないショールームを拝見しながら、最新の換気扇事情についてうかがいました。三菱電機 中津川製作所ショールームには懐かしい換気扇や扇風機が! 左の金色の換気扇は、2006年の生産1億台を記念してつくられた非売品 プロペラファンからシロッコファンへ 時代とともに変わる換気扇の形 換気扇と聞くと、台所のガスコンロの上にある換気扇の姿を思い浮かべる方も多いと思います。台所のガスコンロの上にある標準換気扇は、壁に付けて直接、外へ風を送る“プロペラファン”が主流でした。プロペラファンは大風量に向いているため、換気量が多いのが特徴です。プロペラファンは、今も戸建住宅で多く使われていますが、近年の高気密・高断熱の戸建住宅や集合住宅では、空気を送り出す力が強い“シロッコファン”の採用が多くなっています。このタイプがプロペラファンです貴重な金ピカのプロペラファン仕様。生産5000万台、1億台を記念し、中津川製作所でカラーリングされた非売品内部にシロッコファンが付いているレンジフードタイプの換気扇シロッコファンは、プロペラファンのように外に面した壁につけるものではなく、部屋の中央部などからトンネルのようなダクトを経由して換気します。プロペラファンとシロッコファン、それぞれ異なる特長を生かして換気扇はつくられています。プロペラファンは、最近では羽根の形状を工夫することで、より音が静かに。一方のシロッコファンも、ブレードを斜めにカットした円弧形状にするなどの工夫で、静粛性を高めています。上が最新のプロペラファン。羽根の形状を工夫して低騒音化を実現右が最新のシロッコファン。一枚一枚のブレードを円弧形状にすることで、低騒音化を実現しているとのこと 最新換気扇は“電気代が安い・ハイパワー・静か!” 一見、どれも同じように見える換気扇ですが、中身は着実に進化し続けています。中津川製作所では、羽根やモーターなどの基礎部分を開発し、幅広い製品を世に送り出しているとのこと。三菱電機 住宅用換気送風機製造部 換気扇技術 川又信幸さん(左)と、増田健司さん(右)。熱く解説してくださいました!そして近年、積極的に開発を進めているのが、扇風機などでも注目されているDC(直流)ブラシレスモーターを搭載した換気扇。今のところ、AC(交流)モーターを搭載するタイプが主流ですが、DCブラシレスモーターの換気扇は、消費電力量を最大77%も低減でき、さらに外風の影響やダクト配管の長さなどに左右されることなく、設定した風量を一定に保つ制御もできるため、これからの市場の主役になると考えているとのことでした。左がDCブラシレスモーター、右がACモーター。DCブラシレスモーターはコンパクトで、運転を制御する回路基板も内蔵されています消費電力量はこんなに違います。DCモーターの方がオトクなのは一目瞭然!また、最新モデルのダクト用換気扇に採用されている“ハイブリッドナノコーティング・プラス”は、ファンにホコリが付くのを防ぐ世界初のコーティング技術(台所用を除くシロッコファンの製品に採用)。換気扇が汚れてしまうと、換気風量が低下するばかりか、運転音が悪化する原因となるそうですが、三菱電機の換気扇は、その心配がほぼありません。10年間、省メンテナンスで、換気性能はほとんど落ちないそうです。ふだん見えないところまで、気配りが行き届いているんですね。ファンの汚れは換気効率を落とし、余計なパワーを使ってしまいます。これなら安心 単に空気を入れ替えるだけじゃない! 部屋の温度を逃さない換気システム「ロスナイ」 三菱電機はさまざまな換気扇を開発していますが、中でも驚いたのは、熱交換形換気機器「ロスナイ」です。換気扇を使ったり、窓を開けたりして普通に換気をすると、たとえば冬場なら、せっかくエアコンなどで温めた室内に、外の寒い空気がそのまま取り込まれてしまいますよね。空気はキレイになるけれど、部屋は寒くなってしまいます。このムダを「室内の温度と湿度を逃さず、外のキレイな空気と換気する」ことで軽減する仕組みが「ロスナイ」なのです。温度を伝え、湿度を通す“紙”の特性を生かすことで、1970年に世界で初めて開発に成功。“エネルギーのロス(損失)がナイ(ない)省エネルギー機器”なので「ロスナイ」と命名され、以来、40年以上に渡って進化を続けています。ロスナイの心臓部である“紙”でできたロスナイエレメント(熱交換器)。紙といってもただの紙ではなく、温度をよく伝え、湿度をよく通す工夫や、汚れた空気を通さない(交換しない)工夫をした“特殊な紙”を使用しているとのこと。さらにロスナイは、外気中に含まれる花粉やホコリなどをフィルターで取り除きながら給気するため、部屋にキレイな外気を取り入れることができます。 「ロスナイ」の最新エレメントである“ハイパーEcoエレメント”は、紙製エレメントより薄い特殊加工紙を仕切板に使用し、その接着面に湿度透過性の高い接着剤を用いることで、熱交換効率を向上させています学校など公共施設への導入も進んでいるそうです「ロスナイ」に使用されている“ハイパーEcoエレメント”の実物ファンが回転しているだけの単純な家電、と思っていた換気扇ですが、こんなに進化していたなんて知りませんでした。なお、換気扇の寿命は、一概に何年とはいえませんが、運転中にこれまでと違う異常音や振動がしてきたら替えどき、とのこと。さまざまなタイプの換気扇があるので、交換時にはぜひ比較検討してみてくださいね。 [glink url="http://www.mitsubishielectric.co.jp/ldg/ja/products/air/lineup/ventilationfan/index.html"] 文/石井和美フリーライター・家電プロレビュアー。子ども2人と夫の4人家族。白物家電や日用品の製品レビューを得意としている。Webや雑誌などで多数執筆中。家電blog(http://kaden-blog.net/)管理人。