実感レポ

自由研究の面白ネタ発見! サイクロン式掃除機を子どもといっしょにつくってみた

文・写真/石井和美

2016.08.05

夏休みの自由研究を何にするか、頭を悩ませているお子さんも多いのではないでしょうか。そこで今回は「サイクロン式掃除機」を実際に作ってみることで、身近な“家電の不思議”を理解できる方法をご紹介。「えっ、そんなものがつくれるの!?」という声が聞こえてきそうですが、組み立てキットを使えば、親子でいっしょに楽しみながら1時間くらいでつくれちゃうのです。

 

サイクロン式掃除機の仕組みを理解できる手軽な組み立てキット

毎日のように使っていても、その仕組みがわかりにくい家電といえば、掃除機ではないでしょうか。かつては紙パック式が主流でしたが、ここ数年はサイクロン式のものが増えてきました。特にサイクロン式掃除機の仕組みは、わかりにくいですよね。

アーテックの「サイクロンクリーナー組立キット」は、サイクロン式掃除機がどのようにしてゴミを吸引するのか、実際に自分でつくりながら理解を深めることができます。

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3セット内容。両面テープまで付属しているので、自分で準備するものは少ない

セット内容には、モーターやビニール導線といったパーツのほかに、両面テープや輪ゴムまで用意されています。別途用意しなければならないのは、単3形マンガン乾電池2本、円筒に近い形状の500mLペットボトル。ほかにハサミやカッターも準備しておきましょう。

 

いざ組み立て! 少し手伝ってあげれば子どもでもつくれる

実際に、子どもといっしょにつくってみました。結論からいうと、つくり方はそれほど難しくありません。説明書通りにつくっていくだけで、小学校高学年の子どもであれば、ひと通り完成させられるでしょう。

ただ、ビニール導線のビニールは、上から爪をたてて引っ張ってはがす必要があるのですが、ここは子どもには厳しいようでした。特に配線まわりは、失敗すると動かず、また組み立てをやり直すのは面倒。なので、子どもといっしょに親も確認しながら進めていきましょう。

4まずは紙製の電池ケースから

5ビニール導線のビニールを外してプラグに巻き付ける。この作業は子どもには少し難しいようで、親が手伝いました

6モーターにプロペラを固定して、モーターケースが完成

7紙製電池ケースとモーターケースを両面テープでくっつける

8ペットボトルを飲み口から10㎝くらいのところでカット

11完成! 子どもと2人で1時間かかりませんでした。電池は単3形マンガン乾電池を2本使用。本体後ろにスイッチがあり、ON/OFFができます。

 

1時間かからずに、無事できあがりました。スイッチをONにしてみると、プロペラが勢いよく回転。ゴミのある場所にペットボトルの吸い口を近付けると、吸い込んでいきます。もっと弱々しい吸引力かと思っていましたが、予想外に力強く吸い込むので驚きました。子どもは大喜びです。

13プロペラが回転し、ゴミ代わりの紙の切れ端をスーッと吸い込んでいきます

14 「どんどん吸い込むね!」と子どもは大喜びです

 

吸引力が強いのは、単にプロペラの力だけでなく、プロペラの回転で空気を後ろに送り出し、ペットボトル内の気圧を下げてゴミを吸い込んでいるからです。仕組みは取扱説明書に書かれていますので、自由研究などでレポートを書く際の参考にできますね。なお、ゴミを吸い取っても後ろの穴から飛び出ることがあります。あくまでも仕組みを知るための工作キットなので、実用性はありません。

15取扱説明書には仕組みの解説が。子どもだけでなく親にとっても勉強になります

 

 

より本格的に! 市販の「分離機」を使ってサイクロン式掃除機をつくってみた

組み立てキットは簡単ですが、より本格的なものをつくってみたいという大人の方におすすめなのが、市販の「分離器」を使った自作サイクロン式掃除機です。

ゴミと空気とを分ける分離器は、いわばサイクロンの心臓部。実は最近、自作サイクロン式掃除機をつくる人が増えていて、分離機もネットショップなどで手軽に買えるようになっているのです。分離機は、側面から吸い込んだ空気を取り込み、吸い込んだ空気を竜巻状に回転させます。遠心力と重力で吸い込んだゴミは下へ、空気は上へと流れます。

今回つくるサイクロン式掃除機は、ゴミを吸い込む動力としてモーターなどを取り付けるわけではなく、家にある市販の掃除機をつなぐことで動力にします。

 

まずは、必要なものをそろえます。分離器、ホース、集塵機接続アダプターをネットショップで購入しました。さらにダストボックス用として、果実酒用のガラス瓶も用意。ちなみに、中身が見えやすいよう今回はガラス瓶を使いましたが、ペール缶などを使ってもOKです。なお、吸引力が強いため、ペットボトルは不向きです。

16サイクロンの心臓部である「分離機」をネットショップで購入

17ホースを2本用意

18ゴム製の集塵機接続アダプター

 

早速、製作開始。まず、果実酒用ガラス瓶のフタに穴をあけ、分離機と固定する作業からです。

分離器に付属の“穴あけ用シール”を、果実酒用ガラス瓶のプラスチック製のフタに貼り、分離機のサイズとぴったりの穴をあけます。……が、この作業がひと苦労。ドリルとヤスリを使ってなんとかできましたが、もし穴のあけ方がわからない場合は、近くのホームセンターなどに相談したほうがよいでしょう。

19分離器に穴開け用のシールが入っていたので、果実酒用ガラス瓶のフタに貼ります

20プラスチック製のフタに、ドリルとヤスリで穴を開けるのにひと苦労。ここにいちばん時間がかかりました

21分離器に付属のネジで、分離器とフタをしっかり固定します

 

フタと分離器を固定できたら、あとは2本のホースの接続です。

ホースの1本を分離器の横の穴に挿しこみ、ゴミ吸い込み用のホースにします。今回は動力として市販の掃除機を使うため、もう1本のホースで分離器の上の穴と市販の掃除機とをつなぎます。用意しておいた「集塵機接続アダプター」のおかげで、我が家の掃除機を傷めることなく接続できました。これで完成です!

 

22穴よりホースの方がやや細かったので、ホースにタオルを巻いて調整しました

 

23完成しました! 市販の掃除機(三菱電機の紙パック式掃除機)をつないで動力として使います

 

市販の掃除機の先に、さらに自作のサイクロン式掃除機を接続して使うのは、一見ムダなようにも思えます。しかし、実はとても実用的! DIYブームで木工品をつくる家庭が増えていますが、自作サイクロン式掃除機があれば、汚れたおが屑なども気兼ねなく、簡単に吸い込んで捨てることができます。掃除機では大量のゴミを吸い込むと、ゴミが一杯になって後始末が大変ですが、これなら大丈夫。DIY好きな方がなぜサイクロン式掃除機を自作するのか、その理由が実際に使ってみてよくわかりました。

2425おが屑があっという間に吸い込まれて、果実酒用のガラス瓶で作ったダストボックスに溜まっていきます。ダストボックスをもっと大きいものにしてゴミ袋をセットしておけば、捨てるときも簡単そうです

 

ちなみに、サイクロン部分を円錐状にしたほうが、より強い遠心力を発生させることができるため、市販のサイクロン式掃除機の場合、ダストボックスの内部は円錐状になっているものがほとんどです。我が家にある三菱電機のサイクロン式掃除機「風神」も、ダストボックスをあけてみたら円錐状になっていました。

26三菱電機のサイクロン式掃除機「風神」。ダストボックスを開けてみたら円錐状でした

 

お子さんだけでなく、大人も楽しめるサイクロン式掃除機づくり。ぜひ、みなさんのご家庭でも挑戦してみてくださいね。

 

子どもたちに楽しさをきっかけに学びを大好きになってもらいたい。 株式会社アーテックは学校教材・教育玩具の製造・販売を行っているメーカーです。

 

三菱掃除機 

http://www.mitsubishielectric.co.jp/home/cleaner/

 

  

文・写真/石井和美

フリーライター・家電プロレビュアー。子ども2人と夫の4人家族。白物家電や日用品の製品レビューを得意としている。Webや雑誌などで多数執筆中。家電blog(http://kaden-blog.net/)管理人。

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